税務申告の会計から経営管理に役立つ会計に -波平 常雄-

会計には管理会計と税務会計の2種類があります。

 

税務会計は税金を計算するための会計です。

わかりやすく言うと、

企業が税務申告の為に作成する決算書が税務会計です。

税務署から怒られないように税金をちゃんと計算する。

 

「過去」の会計です。

 

必要に応じて節税も工夫する会計です。

年1回決算をすれば済む会計です。

中小企業では税務会計を重視する場合が多いと思います。

 

確定申告(写真)

 

一方、管理会計は会社の内部の人が意思決定をするときの

参考にする会計です。

 

管理会計は「未来」が対象となります。

 

自社の目標とすべき、より高い採算性や収益性を手に入れることです。

換言すれば「増益のための会計」「もうけるための会計」です。

 

もっとも重要なことは

①何をどうすれば採算性と収益性が向上するのか

シミュレーションする=仮説

②シミュレーションが現実となるような戦略を構築し、実行する

③結果を素早く分析する=検証

④検証結果より、さらに採算性と収益性の向上を目指し

次なる一手を打つことです。

 

基本的に内部の関係者のみが見るため、制度に縛られません。

自社の意思決定に最適な情報を集めるには、

自由にカスタマイズできる「管理会計」が必要になります。

 

管理会計は、社内の社長の意思決定のために使われます。

会社の成長を考えているならば、管理会計重視へのシフトも必要です。

 

売上UP

 

「事例」

 

大手食品卸業者が直接支店を営業所内に構え

営業を始めたため、売上が落ちてきた。

単価勝負はできない。借入金の返済が年間1,000万円ある。

固定費もこれ以上落とせない。

今後どうすればよいか指導をお願いしたいと商工会に相談があった。

 

初めに粗利率の改善からスタート。

粗利率6.9%アップが必須のため、

直販レストラン(粗利率65.0%)の売上を伸ばすことに力を入れる。

その結果粗利率の改善は見事に達成され、

管理会計を実践する中で売れる仕組みづくりとして成功する。

 

 ロンドコンサルティング 波平 常雄

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