小さな会社の上手な経理の仕方③ -波平 常雄-
1.経理の仕事のポイント
自分の仕事はここまでと考えず、幅広い役割をこなす姿勢を身に付けよう。
経営者の方針や考え方を意識しながら、データや書類を管理しよう。
少ない人数でもスムーズに経理業務を行えるよう、年間スケジュールを立てておく。
前期の決算からの変更点や課題、法制上の変更点などを把握し、対策を立てておく。
商工会職員と何でも相談できるような信頼関係を築いておく。
経理担当者は、1日、1カ月、1年という一定のサイクルに沿って仕事をしているので、それぞれのサイクルを押さえておくことが大切です。
1日単位では、日々の取引をすべて記録していきます。
備品の購入や出張旅費の精算といった小口現金の精算、
伝票の入力、帳簿の入力などを行います。
1カ月単位では、会社の1カ月間の動きをまとめて、
日々の仕訳の入力にミスがなかったかをチェックします。
また、前月と比べて売上はどうか、ムダな経費を使っていないかなどを確認します。
給与の計算、社会保険料の計算をするのも毎月の仕事です。
年単位では、1年間の活動の集大成ともいえる決算書を作成します。
決算をすることで、会社のその年の儲けや現在の財務状況を把握することができます。
2.書類・伝票や帳簿の保管期間
書 類 |
保管期間 |
領収書、請求書、契約書、注文請書、見積書、預金通帳、棚卸表 など |
7年 |
仕訳帳、総勘定元帳、現金出納帳、売上帳、仕入帳、売掛金元帳、買掛金元帳、固定資産台帳、貸借対照表、損益計算書 など |
10年 |
税務申告書、税務届出書、決算書、社則・社内規定、定款、登記書類、許認可書類、知的所有権関係の書類 |
半永久的に保管 |
ロンドコンサルティング 波平 常雄